パソコンのパーツの一つであるメモリは、パソコンの動作に必ず必要な大切なパーツの一つです。
特にゲーミングPCの場合は動作環境として高い容量を求められることも少なくありません。
でもメモリについて実はよくわかっていないという人も多いのではないでしょうか?
今回はそんなメモリについて、そもそもメモリとは何なのか、どんな役割があるのか、よく間違われるハードディスクやストレージとの違いなどについてまとめてみました。
またどうしてゲームをするときに高い容量が必要になるのかについても解説してみたいと思います♪
メモリとは作業スペースようなもの
メモリとは簡単に言えば、パソコンが作業(計算)をする為のスペースであり、机のようなものです。
例えばあなたが勉強しようと思ったり、何かを組み立てようと思った時はそれらを作業する為の机やテーブルといったスペースが必要になりますよね。
パソコンも同じで、CPUが組み立てるための頭脳だとすると、メモリはその組立てを一時的に保管しておく場所というわけです。
スペースがないと作業するのが大変ですが、広いスペースだと余裕を持って作業できるのでとても楽ですよね。
パソコンのメモリも同じで、容量が多いほど作業スペースが広くなると考えてください。
メモリの役割はデータを一時的に保管すること
先程メモリは組み立てた作業を一時的に保管しておくためのスペースだと説明しました。
つまりCPUが計算中のデータや計算済みの結果などを一時的にキープして保管しておくのがメモリの役割です。
名前も英語の意味でメモリー(記憶)から来ています。
なんで一時的に保管する必要があるのかというと、パソコンは人間と違って物凄く複雑な計算をする為です。
例えば貴方がとても面倒な計算を10問出されたとします。
これらをノートや机を使わず、頭の中だけで計算して10問分の答えを言いなさいと言われてもまず無理ですよね。
パソコンの場合はその計算の桁が更に莫大な為、メモリが必要になるのです。
メモリはRAMと呼ばれるもの
このメモリは正確にはRAM=Random Access Memory(ランダムアクセスメモリー)と呼ばれています。
一時的にデータを保管するための物なので、アプリを終了したり電源を切るとデータは消えてしまいます。
ある作業が終わったら一旦机を片付けて綺麗にして、また別な作業をしやすくすると考えるとわかりやすいですね。
一時的に作業をするスペースなので作業が終わるとデータは消えてしまいますが、その代わり通信速度が非常に早く、高速にデータのやり取りをできるのがRAMの特徴です。
メモリの単位はGB(ギガバイト)
次にメモリの単位について説明します。
目盛りの単位にはB(バイト)が使われます。1,000バイトで1キロバイト(1KB)、1,000キロバイトで1メガバイト(1MB)です。
昔のPCだと128MB、512MBなどメガバイトが主流でしたが、現在は16GBや32GBといったギガバイトが主流です。
これは単純に作業スペースの大きさの数値なので、数字と単位が大きくなるほど容量が増えて高性能ということになります。
メモリが大きいとその分たくさんの作業内容を広げておけるので、例えばある作業を行っている途中で別な作業を行う(=タスク切換え)といったことを行っても高速で切り替えられたり、以前の作業に戻ったときにデータがキープされているので再計算が不要になりスムーズに戻ることが出来るようになります。
よくパソコンを簡単に高速化するカスタマイズとしてメモリを増やすことがありますが、これは上記の理由によるものです。
メモリとハードディスク・ストレージの違い
同じGBということでよく混同されがちですが、メモリはハードディスクやスマホなどで言うストレージ容量とは全く別のものになります。
一時期ツイッターでPCのRAM容量とiPhoneのストレージ容量の違いがわからないユーザーが、「え、メモリ32GBって少なくない?自分のiPhone128GBだよ?」というようなやり取りをしていることが話題になったことがありました(笑)
ストレージはPCでいうHDD(ハードディスク)やSSDといった保存領域のことなので、メモリではありません。
このあたりを混同して話をしてしまうと意味が全然違ってしまうので、注意しましょう。
ゲームをする上で大きなメモリが必要な理由
普通のPCと違ってハイスペックなゲーミングPCではメモリの容量も大きいものが搭載されています。
これはゲームをする上で必要だからなのですが、どうしてゲームをする上で大きなメモリが必要になるのでしょうか?
ゲームを含め、コンピュータが扱うデータは全て0と1で表されています。
そしてアプリやゲームと言ったプログラムはこれらの0と1が組み合わされた複雑な計算式から出来ています。
私達がゲームを遊んでいるとき、これらの難しい計算が何度も行われることになり、そこで必要になるのが大きなメモリなのです。
これがもし小さなメモリしか積んでいないと、例えばあるゲームを起動するときに難しい計算式をたくさん解かなければならないのに計算するためのスペースがないので計算できない=起動できないとう状態になります。
またもし起動して遊べていたとしても、画面内に綺麗なグラフィックのキャラクターやモンスターがたくさん表示されると、それぞれ物凄い計算をしなければならないのでこれまたメモリという名のスペースが足りなくなり、結果うまく映像が表示されなかったりPCがパンクしてアプリが落ちてしまうということになるのです。
これがゲームをする上で大量のメモリが必要になる理由です。
ゲームをするのはそれくらい難しく膨大な処理をしなければならないんですね。
パソコンに限らずスマホも同じで、大容量のメモリを搭載したスマホだと重いアプリも快適に動くだけでなく、直前に使っていたアプリの記録も残っているのでアプリの切り替えもサクサクになります。
ゲーミングPCの標準的なメモリ容量は8GB
現在主流のゲーミングPCでのメモリ容量は8GBが標準です。
前述したようにゲームでは膨大な計算を一時保管しておくスペースとしてメモリが使われますが、ゲームが高画質になればなるほど必要な計算が増え、結果として大容量なメモリが必要となってきます。
現在発売されている最新ゲームの多くでは最低動作環境としてメモリ8GB以上の条件が多いため、8GBが標準となっているわけです。
ただ、8GBだけだとそのゲームだけをやる分には良いですが、例えばゲームをしながらブラウザで攻略サイトを開いたり、音楽やYoutubeを再生しながらゲームをするとなるとメモリ不足になりがちです。
なので個人的には16GB以上のメモリを搭載したゲーミングPCがおすすめです。
もしデフォルトのスペックで8GB以下の場合は、カスタマイズでメモリを増設し16GB以上にしておきましょう。
メモリについてのまとめ
とうことで今回の記事ではメモリについて、メモリとはどういったものなのか、どんな役割があるのか、よく間違われるストレージとの違いから、ゲーミングPCで大容量のメモリが必要な理由についても解説してみました。
ここで改めて今回の内容をまとめてみましょう。
メモリについてのまとめ
- メモリとは作業スペースのこと
- メモリの役割はPCが計算したデータを一時的に保存すること
- メモリはRAMと呼ばれるもの
- メモリの単位はGB(ギガバイト)
- メモリとストレージはそもそも違う
- ゲームは物凄い計算をするので大きなスペース(大容量メモリ)が必要
- 現在のゲーミングPCの標準は8GB
メモリについてできるだけわかりやすく解説してみましたが、いかがでしょうか?
メモリはパソコンやスマホに限らず、ゲーム機やカーナビなど計算をするコンピュータには必ず搭載される重要なパーツの一つです。
特に最新の超美麗グラフィックスのゲームを遊ぶゲーミングPCでは大容量が必須で、せっかく高いCPUやグラフィックボードなどを組み込んでもメモリが少ないとゲームが起動できないといった事態になりかねません。
またゲーム以外にもメモリが大容量だとパソコンの操作自体がサクサク快適になるので、前述したように予算が許す範囲でできるだけ余裕のある容量を選んでおくのがおすすめです。